終活
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2019/11/17

「終活とは」の画像検索結果

「終活」という言葉を聞いたことはありますか?終活は、死と向き合い、最後まで自分らしい人生を送るための準備のことです。
終活にはさまざまな形があります。子育てが終わり定年退職を迎えた方ならば、これからの生活をどうやって充実させようかと考えるでしょうし、まだ定年を迎える年齢ではなくても、自分の老後について今から準備をしておきたいと考える方もいるでしょう。現在介護をしている両親や義父母に、残された時間を有意義に過ごしてもらいたいと思っている方もいるかもしれません。

終活は自分の死と向き合うことですが、死生観は十人十色で、年代によっても死に対する考え方や受け入れ方が異なります。終活を正しく理解するためには、終活という言葉が定着しはじめた背景から知っておく必要があります。

●終活の背景と日本の高齢化
終活とは「人生の終わりについて考える活動」を略した造語で、2009年に終活に関する書籍が出版されたことを機に徐々に広がりはじめ、2011年の映画『エンディングノート』の公開や、2012年の「ユーキャン新語・流行語大賞」でのトップテン選出などを経て、社会現象を巻き起こしました。
また、当時は「団塊の世代」(「第一次ベビーブーム」と呼ばれる1947年から49年の3年間に生まれた人たち)が定年退職を迎えるなど、日本の高齢化を象徴する時代だったという背景も存在します。

●終活の目的は人生の最終調整
年齢を重ねれば、健康状態だけでなく「死」と向き合う機会が増えますが、終活を行うことで、自分の置かれている状況を客観的に把握できます。
例えば、「これまでの人生を振り返る」「残される家族のことを考える」「友人、知人、今までお世話になった人たちへの思いをつづる」「やり残したことや叶わなかった夢などを書き出す」などを行うことで、余生を通してできること・できないことの整理につながります。つまり終活とは、若い人たちがこれから先の長い未来に対して描く人生設計とは違い、完成した作品の手直しに近い「より現実的」なものです。現実的な事前準備ができてこそ、残された家族への負担も減らせるのです。

●終活のメリット
終活で得られるメリットは、主に3つあります。
1つ目は、自分の意思が家族に伝わり、老後の生活が前向きになることです。ただ、死を前提とする話は、健常な人であれば最初は戸惑うものであり、聞かされる側も驚いてしまう可能性が高いので、伝えるときはまず「自身の健康状態から切り出す」のがポイントです。

2つ目は、残された老後生活が充実することです。死を人生のゴールとするなら、先行きが曖昧なゴールより、ある程度自身で把握できたほうが、残りの時間を有効に活用できるでしょう。

3つ目は、遺産相続のトラブルを回避できることです。金銭が関わる遺産相続では、「誰がどれだけ受け取れるか」が明確になっていないと、大きなトラブルに発展するおそれがあります。自分が生きているうちに、遺言書を残すことはもちろん、相続する相手とも話し合いを進めておきましょう。

エンディングノートの基本

今や、終活の必須アイテムともいえるのが「エンディングノート」です。
エンディングノートは、自分の終末期や死後に備えて、遺される身近な人に伝えておきたい希望や情報を書き留めておくノートです。家族や友人に対するメッセージから、延命措置に対する考え方、資産のこと、相続のことまで何を書いても構いませんが、遺言書と違って法的効力はありません。あくまでも家族があなたの死後に様々な手続きを進めやすいよう、「参考にしてもらうためのもの」という気持ちで書くようにしましょう。

最低限書いておきたいのは、以下に挙げる6つの項目です。

「エンディングノート」の画像検索結果

(1)自分に関すること

・本籍地
・生年月日
・健康保険証や年金手帳、保険証券、パスポートといった重要書類の保管場所
・家族の名前や家系図

(2)親戚や友人のこと

・入院したときや葬儀のときに知らせてほしい親戚や友人の名前と連絡先

(3)資産に関すること

・預貯金について(銀行名や口座番号)
・年金について
・不動産、有価証券、骨董品、貴金属などの資産について
・人に貸しているお金
・人から借りているお金(借入先、担保の有無)
・継承者について

資産に関することを記入する際は、万が一エンディングノートを紛失したり、盗難など悪意のある第三者に見られたりした場合を想定して、暗証番号やクレジットカードの番号は書かないようにしましょう。

(4)医療や介護のこと

・かかりつけの病院
・いつも飲んでいる薬について
・延命措置や終末期医療に関する希望
・臓器提供や献体についての希望

(5)葬儀について

・菩提寺の名前と連絡先
・葬儀の形式と予算
・喪主になってほしい人

(6)お墓について

・希望する埋葬方法や墓地
・予算
・事前に用意している場合はお墓の所在地
・お墓を継承してほしい人

終活で決めたい葬儀スタイル。
自分で決める選択肢

どのように見送ってもらいたいか?


終活で葬儀スタイルを決めるのであれば、「どんな人々に、どのように送ってもらいたいか?」を考える必要があります。自分自身の希望はもちろんのこと、残される喪主となるであろう家族や配偶者にも配慮できれば、より安心です。

【 ひっそりと執り行うか、大勢に感謝を伝えるか 】

■ ひと昔前であれば、地域の隣組と言われる方々が手伝い、菩提寺であるお寺で通夜や葬儀を執り行うケースがほとんどでしたが、最近では核家族化が進んでいるため、都心を中心に専門ホールや斎場で執り行うケースが多いです。

そのため終活をしていると、それぞれの葬儀会社にあるさまざまな葬儀プランが見受けられ、その選択肢も増えてきました。終活でこのプランを選ぶ時に、基準にしたいのが「誰に、どのように」送ってもらいたいか、なのです。


密葬と言えば、少し前までは何らかの理由や事情があって、秘密裏に執り行われるか、大きい企業の社長や芸能人などの理由で、大勢の参列者が見込まれる場合、先に家族だけで葬儀を執り行うケースがほとんどでした。

けれども最近では、一般の方々が密葬と言う形を取る事例が増えつつあるのです。

【 一般の方々が密葬を選ぶ 】

■ 先に家族だけで葬儀を執り行う密葬のケースでは、後に改めて「偲ぶ会」などを催すことになります。この「偲ぶ会」を小さい規模で行うことで、より自分らしいセレモニーが実現する、と言う訳です。

例えば、現在人気が出つつあるホテル葬も、密葬のパターンが多いです。遺族だけ内々に告別式まで執り行い、後々に偲ぶ会として、親族や知人・友人を招待するのです。こうすることで、より悲しみの少ない、故人の思い出を懐かしむ温かな葬儀になります。

本が注目された0葬の注意点


一般葬のメリットでお伝えした内容と、少し重なる部分がありますが、最近本の出版により注目されている「0葬」も、決定前に十分に検討したい葬儀スタイル。終活者本人としては「潔く幕引きを。」と考える気持ちも分かりますが、これも残された遺族の気持ちを考えて、相談しながら進めたい決定事項ではないでしょうか。

【 0葬では、遺骨が残らない 】

■ 0葬とはつまり、火葬された遺骨を引き取らずに終える、と言うこと。「お墓はいらない」と言う考え方、価値観が広がる今、注目する方もいますが、一方で残された遺族には遺骨が残らないことになります。

もしも菩提寺がある場合には、遺骨が残らない0葬を選ぶことで、お墓の建立を断られることもあります。終活をしている本人としては受け入れられるかもしれませんが、遺族が故人を偲ぶ場所がなくなる、と戸惑うこともあるのです。

海洋散骨をセレモニーとして捉える

散骨

0葬と同じく、後々遺骨が残らない点で何かと注意をしなければならない葬送方法が海洋散骨。最近では自然葬のひとつとして、認知度も高くなっているため、海洋散骨をした場合でも、記念碑などの残るものを準備する葬送業者が多く見受けられます。

【 セレモニーとしての海洋散骨 】

■ ごくごく身内で家族葬を行った遺族が、故人の意向に沿って、分骨して遺骨の一部を海洋散骨する事例が増えています。

分骨と言う形式を取れば、残りの遺骨をお墓に埋葬できますし、小さなお葬式だった場合には、ちょっとしたセレモニーとしての役割も果たしてくれます。

いかがでしたでしょうか、葬儀スタイルを考えると言うことは、葬送方法も選択しなければなりませんし、そうなれば、残された遺族の気持ちや想いを汲む作業が不可欠です。自分の葬儀ではありますが、最も意識しなければならないのは、喪主や遺族の気持ちではないでしょうか。

もちろん高齢などの理由から終活を始める方がほとんどですが、このように考えると、残される家族とともに、明るく終活を進めるためにも、まだまだ元気な若いうちから、終活を始めるのも良い方法なのかもしれません。

自分のお墓や葬儀、葬送スタイルを考えることは、決してネガティブなことではありません。むしろ、明るく前向きな老後のきっかけにもなるのが終活なのです。本記事をきっかけに、明るく家族と希望や意見を交換しながら、より「自分達らしい」終活を始めてください。

限りある時間を良いものに

終活は、自分の人生を全うし、残される家族のために行う大切なもの。自分の老後について考えたいという方は、思い立った日から始めると良いでしょう。また、現在両親や義理の両親を介護中の方は、彼らの残りの時間を充実させるためにも、終活を勧めてみてはいかがですか?最後まで自分らしく生きるためには、死から目を背けず、限りある時間の上手な使い方を考えることが重要なのです。

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