いぬ・ねこ
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2019/11/18

「犬」の画像検索結果

小さなチワワからどっしりとしたセントバーナードまで、世界には数百にのぼるイヌの品種が存在する。これは何世紀にもわたって人間が行ってきた選択的交配の成果だ。イヌの体格や気性がこれほどまでに多様化してきたことを考えれば、彼らの体だけでなく、脳にも違いがあっても意外ではないだろう。

33品種を対象に、磁気共鳴画像装置(MRI)によるスキャンを行った新たな研究によると、どのような品種改良が加えられたかに応じて、イヌの脳の構造が異なることが明らかになった。この論文は2019年9月2日付けの学術誌「Journal of Neuroscience」に発表された。

犬と人の違い

■その1:食性と体の構造が違う

犬は雑食、猫は肉食と言われていますが、もともと犬は肉食のオオカミが祖先です。人と暮らすようになり、人と同じ食べ物を食べるようになったことで雑食になりましたが、そもそもは肉食なのです。それにともなって、体の構造にも違いが生まれました。

歯は鋭く、骨を噛み砕けるように牙をもち、顎の力も強くなっています。ただし牛や人間がガムを噛んでいるような咀嚼はできません。

消化器官もたんぱく質の分解を得意とするような構造となっています。炭水化物が食べ物の主体である人とは違う消化構造です。食物繊維の分解も苦手です。

食べてはいけないものもあります。一般的に、玉ねぎやチョコレートを与えると良くないのは知られていますが、キシリトールや保冷剤の不凍液で命を落とす犬がいることを忘れてはいけません。

走る能力については、人間をはるかに超越しています。オオカミは一日じゅう獲物を追って、走ったり歩いたりします。長時間走ることができる体力と身体機能をもった動物だからこそ、家庭でも毎日の散歩が必須なのです。

感覚についても、人と犬とは大きな違いがあります。ひとことで言えば「人は視覚、犬は嗅覚の動物」と言えます。

人は視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚の五感のうち、8割を視覚でとらえています。目で見て判断するのです。

一方、犬は嗅覚4割、聴覚3割、視覚2割、その他1割です。鼻と耳が発達しており、嗅覚では微妙な匂いをかぎ分けることについては人のおよそ70倍もの高い能力をもっています。

視覚すなわちものを見分ける能力は低いものの、動くものを捉える動体視力は優れています。止まったものに対しては近眼ですが、動くものならば人間よりはるかに遠くから見極めることができます。また犬は赤いものは見えにくい傾向があるようです。

音を聴き取る感覚も人より優れています。人間には聞こえない周波数の音も捕捉できるのです。

一方、味覚についてあまり発達しておらず、味の違いは食材そのものの味ではなく、匂いで判断しています。食べ物に含まれる脂肪の匂いの差で、美味しさを判断するのです。

塩分には鈍感で、人間の食べるような塩分が強く、味の濃いものは好んで食べますが、塩分を上手に分解できないので、塩分摂取によって体の各臓器に悪影響を及ぼしやすくなります。

だから食べ物の味付けは薄くても構いません。人の食事は犬にとっては味が濃すぎ、塩分量が多すぎてしまいます。

■その3:習性が違う

犬はもともと群れで狩りをして生きていました。リーダーをトップとした完全な階級制です。だから順位づけが重要で、自分がどの順位にいるのかをしっかり認識することが、心の安定につながります。

順番が上か下かではなく、自分の順位を「認識できるかどうか」が重要なのです。飼い主をリーダーとして認識できないと、犬は不安になってしまいます。飼い主さんのリーダーシップが犬の心の支えなのです。

獲物を見つけたら、吠えて仲間に知らせなければなりません。吠えて獲物を追い立てて、仕留めやすい場所まで移動させる役割も必要です。

わんわん吠えてうるさいのは、そういう犬の習性だから。きちんとしつけて、吠えるべき時とそうでない時を理解させれば、むだ吠えを減らすことは可能です。

こうした犬のそもそもの習性をうまく利用するのが、前回ご紹介したカーミングシグナルによる行動把握です。

以上、犬と人とで大きく異なる3つの点についてご紹介しました。

ほかにも外見上の違いなどはありますが、この3つを知っておくことで、間違った生活習慣が引き起こす病気を防ぐことが可能となるでしょう。

感覚や体の構造がこんなに違っても、人と犬は心を通わせ、信頼関係を築くことができます。そんな奇跡の動物と暮らす楽しみは、何物にも代えがたいものがあります。

「猫」の画像検索結果

猫は人の言葉を理解しているの?

何千年も前から人と生活してきた猫ですが、この長い間、体の形や大きさなどが起源種からほぼ変化していません。すなわち奇跡的に野性味も残したまま、人の側で生きてきたわけです。大雑把にいうと、「自分を変えない自由な生き物」である猫は、人間のことをどう捉えているか不思議に思いますよね。

飼い主は、猫に向かって「ニャニャニャニャニャ」なんて鳴いて話しかけるわけではなく(中にはそのような人もいるでしょうが)、「ミーちゃんおいで」などと、いつもの言葉で話しかけているわけですが、そもそも猫は人の言葉を理解しているのでしょうか?

ここに興味深い研究結果があります。2019年4月、英国の科学誌に発表されたもので、飼い猫は、「自分の名前」と「一般名詞」と「同居猫の名前」を聞き分けられることが、実験で明らかになったというのです。日本の上智大学の研究チームが行ったのは要約すると次のような実験です。

飼い猫や猫カフェの猫など約70匹に、それぞれ実験の対象となる猫の名前と、同じようなアクセントや長さの単語と、同居猫などのほかの猫の名前を、続けて4回呼びかけてから、最後にその猫の名前を聞かせるというもの

その結果、最初の4つの言葉では猫の反応がだんだん小さくなっていったのに対して、自分の名前になると反応が大きくなったそう。この実験結果から、猫は自分の名前とほかの単語の違いがわかり、自分の名前を理解していることが証明できたというのです。

猫を飼っている人なら、「うちの猫は、もちろん自分の名前をわかっていますよ、何を今さら」なんて思うかもしれませんね。しかし、この研究結果が画期的だからこそ、英国の科学誌に取り上げられたともいえるでしょう。なんせ気まぐれな猫ですから、実験自体難しいわけです。

猫は音を聞き分けて単語を区別している

翻って猫脳から考察する、猫の人の言葉に対する理解度はどうでしょうか。言語機能をつかさどっている脳の部位は、大脳新皮質です。「霊長類の脳」といわれる部分で、猫にはうっすらとしかなく、あまり発達していないことがわかっています。その意味では、単語は理解できても、単語の組み合わせまではわからないのではないか、と考えられています。

他方、猫は高い聴覚機能を誇ります。人が発した言葉の微妙な音の違いも聞き分けられるため、前出の実験でも単語の違いを聞き分けている可能性があります。また、猫は記憶力が非常に優れているので、経験から言葉を覚えることができます。食べ物や、身の危険に関することは死活問題なので、とくによく覚えます。

2011年に、米国のボーダーコリーが猛特訓によって、モノの名前を1000個以上覚えられたとのニュースがリリースされました。猛特訓というところが犬ならではですが、脳の構造や知能については、犬も猫もさほど変わりませんから、猫もおそらく相当数の単語を覚えることができると思われます。ただ、猫には猛特訓できないのが玉に瑕なんですが……。

縄張りで生きる猫は、縄張り内の異変に敏感です。単独行動で生活してきたので、異変に気づけないと、野生では命を落とす危険性があったからです。人と暮らす猫にとって、飼い主もいわば縄張りの範疇。その意味では、日ごろから人のことをよ~く観察しています。

人が言葉を発したとき、そのトーンや長さ、強弱、さらにその時の人のしぐさを猫は・ガン見・しているのです。そして言葉を状況とともに記憶し、猫脳に張り付けておき、その時々で引き出して理解しています。

言葉の理解は、経験が肝要になってくるので、飼い主は猫にポジティブな言葉をかけるときと、ネガティブな言葉を伝えるときでは、声の大きさや高低、抑揚をはっきり変えて話しかけたほうがいいですね。例えば、猫を褒めるときは、高い声でやさしく、語尾を上げながら。反対に、危険なことを諭したりする場合は、低い声で大きく語尾を下げて。

名前を呼ぶときは、ポジティブな状況のみに

そして猫が自分の名前をわかっていると仮定すると、猫にとってマイナスな状況で名前を呼んで話しかけると、嫌な記憶として覚えてしまうので、猫の名前を呼ぶときは、ポジティブな状況のみにしたほうが身のためですね。

このような事柄からわかるのは、猫は人の発する言葉を、そのときの状況や人の様子から全体像としてどんなものか察知はできるということです。

ですが人の言葉はある程度理解していても、猫脳の構造からすると、残念ながら猫は人と会話することはできません。そりゃ当然? 「いや、うちはできる」との反論が、猫の飼い主さんから聴こえてきそうですが……。

猫は人の言葉や感情は理解してくれているわけだから、それでよしとするのはどうでしょうか。猫サイドの言い分からしたら単なる縄張りチェックだとしても、側にいてじっと観察してくれている、人が言わんとしていることを理解しようとしてくれている、そう捉えることが猫と幸せに暮らす秘訣かもしれません。

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