日本、韓国、台湾ですすむ葬送
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2020/11/01



墓地不足や環境対策などを背景に8年前、葬送法を改め、各地で「樹葬」「海葬」に取り組む。「再生」の前号、前々号で、自然葬の推進を「国や自治体の責務」と法に定めた韓国の動きを報告したが、この言葉をキーワードに日本、韓国、台湾ですすむ葬送・墓制の変化のうねりには、今年、京都大学で研究会が開かれるなど学界も関心を寄せる。

「台湾光華」は、主に海外向けに台湾の情報を伝える月刊誌で、2カ国語対照訳の英語版とスペイン語版、日本語版がある。記事は今年5月号に掲載され、樹木葬、散骨の現状や歴史的背景を8ページにまとめている。

「土地が狭く、人口密度が高い台湾では、伝統的な土葬は土地不足を招き、景観を破壊し、環境衛生などの問題を引き起こす」

記事はこのように書き始める。

台湾では、都市や住居、墓の位置が吉凶禍福を決めるものとみる古来の風水思想や儒教倫理をもとに墓がつくられてきた。土葬ののち数年して拾骨した遺骨が、大きな家型の家族墓、亀甲墓などに納められた。山腹を住宅のように大きな墓が占めている光景があちこちにある。しかし、費用がかり、土地もなくなる。政府は1970年代から、土葬中心の伝統的墓地に替わる火葬と共同墓地での納骨を推進し、90年代に火葬が一般に受け入れられるようになった、という。

内政部(日本の総務省に当たる)の調べでは、70年に30パーセントだった火葬率は、2009年には89.11パーセント(都市部は99パーセント)だ。

台湾の年間死亡者は昨年、14万2000人だった。いまや毎年そのうち10万人が火葬・納骨をされるようになっている。火葬・納骨がふえると、今度は火葬・納骨でも土地不足などの根本的な解決策にはならない時代が来る。そして内政部は、墳墓の設置管理の規範にすぎなかった「墳墓設置管理條例」(83年制定)は実情に対応していないとして、2000年から新法の制定作業に着手した。02年7月に現行の「殯葬管理條例」を施行すると旧法は廃止した。新たに、樹木葬や海や森、公園などへの散骨などが規定され、さまざまな「自然葬」の取り組みが始まった。

インターネットで「條例」の全文を取り寄せてみた。

全76条が7章に分けられ、総則のほか、葬儀埋葬施設の設置管理や経営管理、葬祭事業者の管理・指導、葬儀埋葬行為の管理、などの規定が並ぶ。条文は難しいが、中国語ができる人の助けをかりて読んでみると法の目的を定めた第1条は次のような趣旨だ。

「葬儀埋葬施設が環境保護やその永続的経営に合致するように、葬儀埋葬事業がレベルアップし質の高いサービスを提供するように、葬儀埋葬の行為が現代の要求、個人の尊厳及び公共の利益に適合するように、それにより国民生活の質が上昇するよう促進するためにこの條例を定める」

環境保護、葬送の現代化、個人の尊厳への配慮などの考え方が強調されているようだ。 条文に「自然葬」の表現はないが、第2条の「定義」には、火葬後の遺灰を細かく砕くための「骨灰再処理施設」や、共同墓地で土の中に骨灰を埋め上に花や樹を植えるか、樹木の根の周囲に骨灰を埋める「樹葬」など自然葬に関係する用語が登場している。



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